暑中見舞いと残暑見舞いの違い！時期・書き方・両方送るマナー

暑中見舞いと残暑見舞いは、どちらも夏の時期に相手の健康を気遣う日本独特の挨拶状ですが、送る時期や文面には明確な違いがあります。

この記事では、2025年の暦や気候を踏まえた最新情報をもとに、暑中見舞いと残暑見舞いの意味や由来、送る適切な時期、正しい書き方、そして両方送る場合のマナーまでを分かりやすく解説します。

さらに、ビジネス向けから友人・家族向けまで幅広く使える例文集も掲載しているので、どんな相手にも失礼なく心温まるメッセージが送れます。

これを読めば、今年の夏は形式だけでなく、相手に気持ちがしっかり届く挨拶状が作れるようになります。

暑中見舞いと残暑見舞いの意味と役割

ここでは、暑中見舞いと残暑見舞いそれぞれの意味や役割、そして両者の共通点や違いについて整理します。

知っているようで意外とあやふやな部分も多いので、この章を読めば「どちらを使えばいいのか」がスッキリ分かるようになります。

暑中見舞いとは？由来と目的

暑中見舞いは、最も暑い時期に相手の健康を気遣うために送る季節の挨拶状です。

古くは、お盆の時期に先祖の霊を迎えるための贈り物や挨拶が習慣となり、それが現在の形に変化しました。

現代では、梅雨が明けて夏本番を迎える頃に「暑さが厳しい折ですがお元気でお過ごしでしょうか」といった気持ちを伝える目的で使われます。

送る時期や文面を間違えると、礼儀に欠けた印象になるため注意が必要です。

項目	概要
目的	暑さをいたわり、近況を伝える
時期	小暑（7月7日頃）〜立秋前日（8月6日頃）
使用表現	暑中お見舞い申し上げます

残暑見舞いとは？由来と目的

残暑見舞いは、立秋を過ぎてもなお続く暑さの中で相手の健康を気遣う挨拶状です。

暦の上では秋でも、気温が高く体調を崩しやすい時期に「まだまだ暑さが厳しいですがご自愛ください」といった言葉を添えます。

元々は、暑中見舞いの時期を逃した人が代わりに送る挨拶状でしたが、今では立派な季節の便りとして定着しています。

残暑見舞いは「夏の終わりを感じさせるやわらかな挨拶」がポイントです。

項目	概要
目的	残る暑さをいたわる
時期	立秋（8月7日頃）〜8月末
使用表現	残暑お見舞い申し上げます

両方の共通点と異なるポイント

どちらも「相手を気遣う」という共通の目的がありますが、使うタイミングと表現に違いがあります。

暑中見舞いは夏真っ盛りの力強い挨拶、残暑見舞いは夏の終わりを感じさせる落ち着いた挨拶という違いです。

日付や気候に応じて使い分けることがマナーの第一歩です。

項目	暑中見舞い	残暑見舞い
時期	7月7日頃〜8月6日頃	8月7日頃〜8月末
表現	暑中お見舞い申し上げます	残暑お見舞い申し上げます
雰囲気	夏本番の力強い挨拶	夏の終わりを感じさせる挨拶

暑中見舞いと残暑見舞いを送る時期の最新ガイド（2025年版）

この章では、2025年の暦や気候の傾向を踏まえた、暑中見舞いと残暑見舞いの送るべき時期について解説します。

時期を間違えると礼儀に欠けてしまうため、しっかり確認しておきましょう。

暑中見舞いの適切な時期と注意点

暑中見舞いは小暑（7月7日頃）から立秋の前日（8月6日頃）までに送るのが基本です。

特に梅雨明け後の晴天が続く時期は、季節感をしっかり感じられるため、受け取る相手にとっても印象が良くなります。

8月7日以降に届いてしまうと残暑見舞いになってしまうため、投函のタイミングには注意が必要です。

年	小暑	立秋	送付期間
2025年	7月7日	8月7日	7月7日〜8月6日

残暑見舞いの適切な時期と注意点

残暑見舞いは立秋（2025年は8月7日）から8月末までが目安です。

ただし、暑さが長引く年には9月初旬まで送る場合もありますが、遅くとも処暑（8月23日〜9月6日頃）までに出すと良いでしょう。

残暑見舞いは、夏の終わりを感じさせる落ち着いた文面が好印象です。

年	立秋	処暑	送付期間
2025年	8月7日	8月23日	8月7日〜8月31日（推奨）

切り替えタイミングの判断方法

暑中見舞いと残暑見舞いの切り替えは立秋の日付が基準です。

立秋の前日に届く場合は暑中見舞い、立秋以降に届く場合は残暑見舞いとします。

郵送の場合は配達日を考慮して1〜3日前に投函するのが安心です。

届く日	扱い
8月6日	暑中見舞い
8月7日	残暑見舞い

暑中見舞い・残暑見舞いの正しい書き方

この章では、暑中見舞いと残暑見舞いの基本的な文章構成とマナーについて解説します。

形式を押さえることで、ビジネスでもプライベートでも好印象を与えることができます。

冒頭の挨拶と敬称の選び方

冒頭は、時期に合わせて決まった表現を使います。

暑中見舞いでは「暑中お見舞い申し上げます」、残暑見舞いでは「残暑お見舞い申し上げます」が基本です。

目上の相手やビジネス関係では、より丁寧な「暑中お伺い申し上げます」や「残暑お伺い申し上げます」を使うと好印象です。

相手	暑中見舞い	残暑見舞い
友人・家族	暑中お見舞い申し上げます	残暑お見舞い申し上げます
目上・取引先	暑中お伺い申し上げます	残暑お伺い申し上げます

本文の構成と季節の言葉選び

本文は以下の順序で構成します。

• 季節を感じさせる時候の挨拶
• 相手の健康を気遣う言葉
• 自分の近況報告
• 結びの挨拶

暑中見舞いでは「梅雨明けとともに暑さが厳しくなりましたが」、残暑見舞いでは「立秋とは名ばかりの暑さが続いておりますが」など、季節感に合わせた表現を選びます。

時期	おすすめの表現
暑中	梅雨明けとともに暑さが厳しくなりましたが
残暑	立秋とは名ばかりの暑さが続いておりますが

日付の入れ方とマナー

暑中見舞い・残暑見舞いでは、通常の日付ではなく季節を示す表現を使います。

暑中見舞いなら「令和〇年 盛夏」、残暑見舞いなら「令和〇年 晩夏」とします。

西暦・和暦は統一し、文章全体の体裁を整えることが大切です。

挨拶状の種類	日付表記
暑中見舞い	令和7年 盛夏
残暑見舞い	令和7年 晩夏

両方送る場合のマナーと注意点

この章では、同じ年に暑中見舞いと残暑見舞いの両方を送る際の注意点を解説します。

連続で送る場合は、相手に配慮した内容や時期の工夫が必要です。

同じ相手に2回送っても良い？

同じ相手に暑中見舞いと残暑見舞いを両方送ることはマナー違反ではありません。

特に、日頃から交流が多い相手やビジネス関係では、季節の便りを複数回送ることでより丁寧な印象を与えられます。

ただし、あまりにも短期間に同じような内容を送ると、形式的に感じられてしまう可能性があります。

送る相手	両方送るのは適切？
親しい友人・家族	○
取引先・目上	○（内容に変化をつける）
あまり交流のない相手	△（どちらか一方で可）

内容の変化や重複を避ける工夫

両方送る場合は、文章内容に変化を持たせることが大切です。

暑中見舞いでは夏本番の出来事や元気な近況を、残暑見舞いでは夏の終わりの感想や秋への期待を盛り込みます。

全く同じ文章を繰り返すと、相手に手抜き感を与える可能性があります。

種類	おすすめの内容
暑中見舞い	梅雨明け後の出来事、夏の計画、元気な様子
残暑見舞い	夏の思い出、涼しさを感じ始めた話題、秋の予定

暑中見舞い・残暑見舞いの例文集

この章では、目的や送る相手に応じた暑中見舞い・残暑見舞いの文章例をご紹介します。

ビジネス・プライベート・デジタル送信など、さまざまな場面で活用できる内容です。

ビジネス向け例文

暑中見舞い：

暑中お伺い申し上げます。

梅雨明けとともに厳しい暑さが続いておりますが、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

酷暑の折、くれぐれもご自愛くださいますようお願い申し上げます。

令和7年 盛夏

残暑見舞い：

残暑お伺い申し上げます。

立秋とは名ばかりで、厳しい暑さがなお続いておりますが、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。

平素より変わらぬご厚誼を賜り、心より感謝申し上げます。

季節の変わり目ですので、体調を崩されませんようお祈り申し上げます。

令和7年 晩夏

友人・家族向け例文

暑中見舞い：

暑中お見舞い申し上げます。

今年も夏本番を迎え、毎日暑い日が続いていますね。

こちらは元気に過ごしていますが、そちらはいかがお過ごしでしょうか。

暑さに負けず、楽しい夏をお過ごしください。

令和7年 盛夏

残暑見舞い：

残暑お見舞い申し上げます。

立秋を過ぎてもなお暑さが続いていますが、体調はお変わりありませんか。

こちらは少しずつ涼しさを感じながらも、元気に過ごしています。

季節の変わり目、どうぞご自愛ください。

令和7年 晩夏

メール・SNSで送る場合の例文

暑中見舞い：

暑中お見舞い申し上げます。

毎日暑いですが、体調は崩していませんか。

こちらは元気にやっています。

水分補給を忘れずに、夏を楽しんでくださいね。

残暑見舞い：

残暑お見舞い申し上げます。

まだまだ暑さが続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

季節の変わり目なので、体調にはくれぐれも気をつけてください。

また近いうちに会えるのを楽しみにしています。

まとめと美しい夏の挨拶を送るためのポイント

ここまで、暑中見舞いと残暑見舞いの意味・時期・書き方・マナー・例文を見てきました。

最後に、失礼なく美しい夏の挨拶を送るためのポイントを整理します。

• 送る時期を守る：暑中見舞いは小暑から立秋前日、残暑見舞いは立秋から8月末が基本。
• 相手や状況に合わせた敬称：ビジネスや目上には「お伺い申し上げます」、親しい相手には「お見舞い申し上げます」。
• 季節感のある言葉選び：暑中は夏本番を感じさせる表現、残暑は夏の終わりを感じさせる落ち着いた表現。
• 内容の変化：両方送る場合は話題やエピソードを変えて、新鮮さを保つ。
• 相手の健康を第一に考える：挨拶の目的は思いやりの気持ちを届けること。

これらを意識することで、形式的な挨拶ではなく、心が伝わる夏の便りになります。

特にビジネスでは第一印象や信頼感を左右するため、マナー遵守は必須です。

ハガキ、メール、SNSなど送る手段は変わっても、相手を気遣う心は変わりません。

ぜひ今年の夏は、気持ちのこもった暑中見舞い・残暑見舞いで、人間関係をより温かく育ててみてください。

項目	暑中見舞い	残暑見舞い
送る時期	7月7日頃〜8月6日頃	8月7日頃〜8月31日頃
雰囲気	夏真っ盛りの力強い挨拶	夏の終わりを感じさせる落ち着いた挨拶
敬称	お見舞い／お伺い	お見舞い／お伺い